出典:環境省ホームページ https://www.env.go.jp/park/joshinetsu/photo/a02/a02_p001.html
当社ではこのほど、宮田村(長野県上伊那郡/小田切康彦村長)からご依頼を受け、同村のフジバカマ(キク科の植物)に繁殖する害虫の特定にご協力させていただきました。
同村ではアサギマダラが好むフジバカマを村内各所へ植栽しており「アサギマダラの里づくり」を進めています。アサギマダラは、浅葱色の美しい模様を持つ大型の蝶で、 南西諸島や台湾まで、約2,000kmもの旅をすることで知られる不思議な蝶です。夏には宮田高原や近隣山間部でその姿を見ることができ、貴重な観光資源の一つにもなっています。 ところが、今年になり一部地域のフジバカマに正体不明の害虫が寄生・繁殖し「花のみが枯れる」という奇妙な現象が頻発し始めました。
そこで当社では、この害虫のDNA配列を取得・解析することで、本事象がメイガ科マダラメイガ亜科の蛾の幼虫(Phycitodes maritimaの近似種)に起因することを明らかにしました。 なお、Phycitodes maritimaはヨーロッパ全域に見られる一般種で、その幼虫はフジバカマと同じキク科のセイヨウノコギリソウやヨモギギクなどに寄生するといわれています。 また、孵化直後の幼虫は上茎部と葉軸に生息しますが、その後、花に移る生態がある点でも、今回、宮田村で発見された害虫との類似性が認められています。
この解析結果を踏まえ、今後、適切な処置が見出され、宮田村に来年以降も多くのアサギマダラが飛来することを心より祈念いたします。
宮田村産業振興推進室へのお問合せ
https://www.vill.miyada.nagano.jp/government/pages/root/10480-002/11275
「アサギマダラの里 in 宮田村」のウェブサイト
http://nasutochi.web.fc2.com/
本件は、SDGsのゴール17「陸の豊かさも守ろう」に呼応した当社SDGプロジェクトの一環としてご協力させていただいたものです。 当社は引き続きSDGsの達成に向けた取り組みを積極的に推進してまいりますとともに、社外パートナー様との協働等によるさらなる展開と 「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」(内閣府)の会員としての活動の充実に取り組んでまいります。