CAREER TALKS

リケジョ対談

専門性を活かして活躍する、
リケジョの本音トーク

環境技術センターで働く2人の理系女子。
働くママの先駆け的存在である伊藤グループ長と
新人にして野生動物の専門家でもある森田さんに、
それぞれのキャリア観をリアルに語ってもらいました。

TALK MEMBERS

環境事業本部

女性であり、技術者である
「私」だからこそできる仕事に挑戦。

まずは、テクノ中部に入社しようと思ったきっかけや理由を教えてください。

森田
大学では、野生動物の生態を調査する研究室に在籍していました。専門は鳥類で、そのなかでも猛禽類が研究対象。山中や河川のそばに繁茂する河畔林などで、ひたすらオオタカを追いかける学生時代でした(笑)。研究室の先生が環境アセスメントに関わっていたし、コンサルタント企業と共同研究もしていたので、環境コンサルタントという仕事に興味があって。学んだことを活かして動物を守りたい、自然を守りたいと思っていました。2週間ほどここでインターンシップをしたことも、活気のある雰囲気や実際の仕事内容を知るきっかけになりましたね。
伊藤
私が学生だった頃は、環境というキーワードは今のように一般的じゃなかったけど、ある本を読んだことがきっかけで環境分野に進みたいと思ってました。化学を専攻していて分析が好きだったから、環境分析をやりたいな、と。その頃はまだ、環境分析分野の専門職につく女性が少なかったから、就職活動には相当苦労しましたね。縁あって大学の先生からテクノ中部を紹介されたときは、環境分析に携われるということもあって「絶対に入ります!」って宣言(笑)。私の場合は業種や企業規模ではなく、職種で選びました。

環境部門で、おふたりはどのような仕事を担当していますか。

伊藤
森田さんの所属する陸域調査グループを動植物系とするなら、私がいるアセスメントグループは生活環境系かな。大気や水質、騒音・振動などを専門分野とする技術者が集まり、環境調査や環境影響の予測、評価を行っています。私はそれら環境アセスメントの手続きをコントロールする立場。現場調査全体の工程管理から、調査結果の取りまとめまで、全体をマネジメントするのが主な仕事ですね。
森田
アセスメントグループから依頼を受けて、私たちが陸の調査に出かけることもありますよね。
伊藤
より専門的な知識が欲しいときに、力を借りることも多いよね。森田さんのほかにも哺乳類や魚類、昆虫、植物などさまざまな専門家がいるから。即戦力として頼もしいけど、その分忙しいんじゃない?
森田
思っていたより調査案件が多くて、初めは少し戸惑いました(笑)。特に春から初秋にかけては、生物のデータが取りやすい時期なので忙しいですね。多いときは1カ月のうち半分以上、調査に出かけていることもありますし。遠隔地だと1週間くらい宿泊して調査することも。社内にいるときは調査結果のまとめをしたり、専門的な解析を任されたり、確かにハードな毎日ですけど、調査は慣れてますし自分のやりたい仕事ができて楽しいです。いい経験をさせてもらってるなって。
伊藤
どうしても案件のピークが重なってしまうよね。私の立場だと、今受注している案件をマネジメントするだけでなく、これからの仕事を生み出すのも重要な仕事。みんなの頑張りを次の仕事につなげるため、先を見据えて考えていかなくちゃと思ってる。

長く働き続ける女性が増えていますが、そのためには何が大切だと思いますか?

伊藤
もともと専門性の高い仕事を、ずっと続けるつもりでいました。だから働きやすい職場であるということも、入社条件の一つでしたね。とは言うものの、実は私が「働くママ第1号」。寿退社が当たり前の社風だったから、出産しても定年まで働き続けますって言ったら、周りに驚かれました(笑)。実際に3人の子どもを育てましたが、義理の両親と同居していたので、産前産後休暇しか取ってなくて。両親の力を借りながら、仕事に影響が出ないようにと当時は必死でした。
森田
私も仕事を続けたいので、就活のときは育休制度などの福利厚生が充実しているかどうかを重要視していました。育休後の復職率もほぼ100%だし、育児中の短時間勤務制度もほかの企業よりも長く利用できるし、今はしっかりと制度が整っていますよね。ずっと働き続けたいと思う女性社員にとって、伊藤グループ長はまさにパイオニア。インターンシップのときから、女性の気持ちを理解してくれる心強い存在だと思っていました。
伊藤
一人なら、自分の努力次第で何でもできるじゃない?でも子育てしながら働くには、誰かの手を借りないことにはやっていけないもの。その上でできる限りの努力をする、ベストを尽くすということが大切!
森田
自分のできること、できないことの見極めが私にはまだ難しくて。現場調査では、例えば体力などにどうしても男女の差が出てしまう。ここは男性に任せた方が安全という場合もあるし、反対に女性ならではの細やかな視点が危機管理に役立つこともあります。自分ができないことを正しく認識してこそ、ベストを尽くせますよね。その分岐点を探してる途中です。

今後のキャリアにおける目標を教えてください。

森田
周りの技術者たちはみんな、自分の力を100%以上出してお客様に応えています。そんな姿を見て、自然と「今、できることを精一杯やるべきだ」と思うようになりました。まずは周りをよく見て、情報をインプット。取得可能な資格はどんどん取って、私だからこそできることに挑戦したいと思います。
伊藤
環境アセスメントって、お客様の事業計画とともに発生するもの。だから私たちの努力によって、思い通りに計画が進めばお客様に喜ばれるし、大きな達成感を味わえる。そして経験を積むことによって、人が育っていく。そのプロセスを見守る女性ならではの包容力って、管理職に向いてる要素だと思うのね。後に続く後輩のためにも、そんな女性の特性をもっとラクに発揮できる環境をつくりたい。頑張り過ぎなくても働き続けられるような環境になったら、それがいちばんの理想ですね。

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