性状分析(潤滑油分析・油中ガス分析)

測定分析事業

油中ガス分析は、電力機器(コンデンサ、変圧器など)に使用されている絶縁油中のガス成分から機器の内部異常、劣化度合いを診断する方法で、定期的な油中ガス分析の実施は、機器故障トラブルの未然防止につながります。

潤滑油性状分析

潤滑油は機械内部品の摩擦や摩耗の軽減、冷却や錆止めを目的として使用される油のことです。機械の滑らかな動作を助ける役割がありますが、物理的・熱的な要因によって、劣化していくという性質もあります。劣化した潤滑油を使用し続けると、機械の寿命低下や故障を引き起こす原因となってしまいます。
潤滑油性状分析は、機械装置中の潤滑油の性状や劣化の程度を把握することを目的に行われます。性状分析を行うことで、潤滑油の適切な交換時期、交換すべき量を把握でき、設備の長寿命化や故障の低減に寄与します。

分析項目

水分 水分の混入や潤滑油の劣化度合を測定します。
全酸価 酸化による劣化度合を測定します。
動粘度 劣化による動粘度の変化を測定します。
色相 劣化による色の変化を測定します。
界面張力 界面張力の変化による劣化度合を測定します。
きょう雑物 塵埃の混入、錆や摩耗粉の混入による劣化度合を測定します。
酸化安定度 潤滑油の残存寿命を評価します。
この試験により酸化防止剤の残存率を推定します。

変圧器劣化診断

油中ガス分析
変圧器の内部異常から局所的な加熱が起こると特有のガスが発生します。このガスを採取した絶縁油から分析することで内部異常の要因や度合いを推定し「異常なし」「要注意」「異常」のレベル判定を行います。
絶縁油の劣化は、電源の喪失などにつながります。
正常稼働している場合も1年に1回を目安に定期的な分析をおすすめします。
フルフラール分析
コイル絶縁紙のように現地で修理・交換のできない部品の劣化は変圧器の劣化と相関があります。変圧器の絶縁油中に溶出した絶縁紙の劣化生成物(油中ガスおよびフルフラール)を測定することにより、絶縁紙の強度を推定し、変圧器の劣化を診断します。

よくある質問

潤滑油分析にはどのような種類のものがありますか?

潤滑油分析は一般的に下記のような種類があります。

  • ・一般性状分析
    全酸価、動粘度、色相、塩基価、ペンタン不溶解分など
  • ・油の汚染・劣化分析
    水分、汚染度重量法、汚染度計数法、酸化防止剤残存量など
  • ・油の性能測定
    酸化安定度試験(RBOT)など

潤滑油の成分について教えてください。

潤滑油成分の90%以上は鉱油であり、パラフィン系、ナフテン系に分けられます。また、この大半を占める鉱油(基油)に用途に応じて様々な添加剤が加えられています。

潤滑油劣化の主な原因を教えてください。

潤滑油は主に下記のような原因で劣化が進みます。
①液体の影響(水分の混入など)
②基油の酸価、熱による影響(スラッジの生成、酸価や不溶解分の促進)
③気体の変化(温湿度による水分増加など)
④添加剤劣化の影響(粘度の低下、清浄性の低下)

具体的にはどのような機械の潤滑油分析が可能ですか?

下記のような機械に使用する潤滑油の分析を行っています。その他ありましたらご相談ください。
・油圧作動油(ポンプ類など)
・タービン油(タービン軸受部分)
・ギア油(各機械のギア部分)
・軸受油(各機械の軸受部分)
・マシン油(軸受、回転部分など)
・摺動面油(機械の往復部や回転部など)

潤滑油が劣化するとどのようなリスクがありますか?

潤滑油が劣化し性能が低下すると、機器部品の摩耗や錆の発生、機器摺動部の過熱による焼き付き故障など、機器本体へ及ぼす故障リスクは非常に高いと考えられます。

性状分析(潤滑油分析・油中ガス分析)
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